
- フェンダー・テレキャスター・シンラインってどんなギター?
- どんな音がするの?
- 種類や現行ラインナップについても知りたい。
この記事では、上記の悩みや疑問を解決する内容になっています。

なぜなら、フェンダー・テレキャスター・シンラインについて調べた情報を整理し、分かり易くまとめたものをギター歴24年/ブロガーの筆者リュウがこの記事を作成しているからです。
記事の前半で、フェンダー・テレキャスター・シンラインの特徴や種類、どんな音がするのか解説し、後半で使用アーティストや現行ラインナップについて紹介しています。
この記事を読み終えると、フェンダー・テレキャスター・シンラインの事が理解でき、他のサイトなどを探し回る手間が省けます。
フェンダー テレキャスター シンラインとは
フェンダー・テレキャスター・シンライン(Fender Telecaster Thinline)とは、ボディに空洞部分とFホールがある「セミソリッド構造」を持った、フェンダー社が開発したエレキギターです。
テレキャスター・シンラインには68年と72年の2つのモデルがあり、69年モデルはボディ材がマホガニーかアッシュで一般的なテレキャスターのパーツが流用され、72年モデルはアッシュボディに「ワイドレンジハムバッカー」や6連サドルブリッジが採用されています。
さらに69年モデルはフロントが、72年モデルはフロント・リアの両方のピックアップがピックガードにマウントされていて、セミソリッド構造も相まって独特なエアー感のサウンドが得られます。
他では見られないデザインのピックガードや、このモデルでしか出せないエアー感を含んだ独特の甘いトーンに魅了されたギタリストは多いです。愛用している有名ギタリストはあまり見かけませんが、フェンダー社の代表モデルの1つなので一度は手に取りたいギターですね。

「ワイドレンジハムバッカー」とは、GIBSON社で名器「PAF」を開発し、後にフェンダー社に移籍したセス・ラバー氏が開発要請を受け設計したピックアップです。「CuNiFe(クニフェ)」という特殊合金が使われていてサウンドも独特です。最近復刻もされました。
セミソリッド構造
「セミソリッド構造」は、Gibson ES-335のような板を張り合わせるセミアコ構造とは違い、上記動画のようにボディ材をルーターで掘削して空洞部分を作ります(※上記動画はCombat Guitarsのボディ加工の様子)。
センター部分は基本的に残されるのでハードウェアも問題なく取り付け出来ます。
この構造が出来たきっかけは、Fender創設者のレオ・フェンダーが軽量化を図るためだけに考案したもので、それ以外の目的は無かったようですが同時に独特なサウンドが得られる結果となったようです。
68年モデルと72年モデル
冒頭でも言いましたが、テレキャスター・シンラインには大きく分けて2つのモデルがあります。それぞれの特徴について解説していきます。
68年モデルの特徴としては、ボディ材にマホガニーかアッシュが使用され、通常のテレキャスターと同じピックアップや3WAYサドルブリッジなどがそのまま流用されています。フェンダーロゴの後に「TERECASTER」と入っていてネックジョイントは4点止めとなっています。
72年モデルの特徴は、ボディ材にアッシュが使用され「ワイドレンジハムバッカー」という普通のハムバッカーより少し大きめのピックアップがマウントされています。それからフロント、リアピックアップが共にピックガードに取り付けられています。
ヘッドにはTERECASTERのロゴの下に小さく「THINLINE」の文字が入っています。ブリッジは6WAYサドルのハードテイルブリッジになっていて、ネックジョイントが3点止めでマイクロティルト機構を持った70’sならではの仕様になっています。
両方ともロングスケールでメイプルネック・メイプル指板というのが基本スペックとなっていて、指板ラジアスは9.5Rと7.25Rのものがあります。
コントロールは1Vol、1Toneに3Wayピックアップセレクターとシンプルな構成になっています。

72年モデルは扱いやすくワイドレンジハムバッカーの独特なサウンドが興味をそそられ、68年モデルはテレキャスターにエアー感がプラスされたサウンドが気になるし、マホガニーボディのテレキャスターなんて考えるだけでワクワクしちゃいますね。
どんな音なのか?
サウンドは、テレキャスターにセミソリッド構造によってエアー感がプラスされた独特なサウンドで、ワイドレンジハムバッカーも通常のハムバッカーと違い高域がしっかり出るフェンダーらしいサウンドとなっています。
セミソリッド構造はGibsonレスポールなどに見られるチェンバー構造に近いものなのでES-335のようなセミホロウボディのギターと比べるとエアー感は少なく、テレキャスターらしい歯切れの良さがあります。

ジャンル的にはジャズやブルース、ポップスやロック、ファンク、R&B、ネオソウルなどに向いていますね。
評価・評判・使用アーティスト
元チャットモンチーの橋本絵莉子やポルカドットスティングレイのボーカルギター雫、ソウルミュージックの重鎮カーティス・メイフィールドなど有名アーティストによって使用されています。

軽量さ故なのかボーカルギターを担当している人の使用率が高い気がしますね。
ボディが軽量になった事で「ヘッド落ち」を起こす場合があります。さらにフルアコやセミアコほどでは無いですがソリッドボディと比べてハウリングが多少起こりやすいです。
生音もソリッドボディのギターに比べると多少大きくなります。とは言っても生音でアコギのような近所迷惑になるほど大きな音は出ないです。
現行ラインナップ
現在のラインナップについて紹介していきます。
American Original 60s Telecaster Thinline
ヴィンテージギターの仕様を守りつつ、現代のプレイヤーに合わせてプレイアビリティを向上させたFender USA「American Original」シリーズの60’sテレキャスター・シンラインです。
オリジナルフェンダーの象徴で経年変化が楽しめるラッカーフィニッシュ、年代を忠実に再現した新開発のピックアップがマウントされ、プレイヤーを選ばない“MEDIUM C” ネックシェイプが採用されています。
9.5インチラジアスの指板、スムーズなベンディングが可能なヴィンテージ・トールフレットなど、演奏性もしっかり考慮されています。

納得できるヴィンテージ感と演奏性能、さらに高い品質も求めるアナタにおすすめのモデルです。
MADE IN JAPAN HERITAGE 60S TELECASTER THINLINE
※再生するとテレキャスター・シンラインのところから再生されます。 |
USAのプロファイリング・データをもとに、ビンテージ路線を徹底的に追求し設計されたFender Made in Japan Heritageシリーズのテレキャスター・シンライン。
ビンテージ・ピックアップと同じ素材を可能な限り使用して設計された「Premium Vintage Style」ピックアップが搭載されていて、指板Rもフェンダー伝統7.25インチラジアスが採用されています。
自然な経年変化を楽しめるラッカー塗装や60年代のネックシェイプまでも再現された60’s“C”シェイプネックが採用されており、ヴィンテージ・フェンダーを正統に引き継いだ仕様となっています。

ヴィンテージのフェンダー・テレキャスター・シンラインを手の届きやすい価格で体験したいアナタにおすすめです。
MADE IN JAPAN TRADITIONAL 70S TELECASTER THINLINE
現行ラインナップの中で唯一手に入れられるMADE IN JAPAN Fender製、72年モデルのテレキャスター・シンライン。
アッシュ材を掘削したセミソリッドボディは見た目以上にハウリングに強く、十分にドライブさせたロックサウンドにも対応できます。
6Wayサドルブリッジや9.5インチラジアスの指板により取り扱いしやすく、約41mmのナット幅が採用され日本人の手に馴染易くされている点も良いです。

後は、クニフェピックアップを取り付けるだけですね。
CLASSIC VIBE ’60S TELECASTER THINLINE
リーズナブルな価格で本格的な演奏性・サウンドが得られるSquierの68年モデルのテレキャスター・シンライン。
アメプロⅡシリーズなどにも採用されているヴィンテージ感と演奏性を両立させたナロートールフレットを装備し、9.5インチラジアス指板のスリムCネックシェイプによって良好な演奏性が実現しています。
ヴィンテージスタイルの3WAYサドルブリッジ、フェンダーデザインのピックアップを搭載しており、本格的なテレキャスタートーンが得られます。ボディ材はマホガニーの代用として使われるナトー材となっています。

お求めやすい価格で68年モデルのテレキャスター・シンラインを試したいアナタにおすすめです。
CLASSIC VIBE ’70S TELECASTER THINLINE
こちらも求めやすい価格で本格的な演奏性・サウンドが手に入るSquierの72年モデルのテレキャスター・シンライン。
ナロートールフレット装備で9.5インチラジアス指板のスリムCネックシェイプ採用で演奏性も良いです。
6WAYサドルブリッジ、フェンダーデザインのワイドレンジハムバッカー搭載、仕様もバッチリ再現されています。ボディ材にはソフトメイプルが使用されています。

72年モデルのテレキャスター・シンラインをリーズナブルな価格で、早く手に取ってみたいアナタにおすすめです。
まとめ
最後に今回のまとめです。
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最近流行りのネオソウルと相性が良く、軽量で身体への負担が減ることから女子にもおすすめ出来ます。フェンダーの代表モデルとして一度は手に取っておきたいギターです。
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