Fender American Professional II シリーズ製品レビュー!


初心者2

  • フェンダーの新モデル、「アメプロⅡ」シリーズについて知りたい。
  • 新しい特徴や機能、前モデルとの違いは?
  • 新採用のボディ材、ローステッドパインってどんなもの?


この記事では上記のような悩みや疑問を解決できる内容になっています。

なぜなら、前モデルのアメプロⅠ・テレキャスター を所持していて、今回のアメプロⅡシリーズについて調べて分かったことを当ブログ管理人でエレキギター歴23年のリュウが、できるだけ分かりやすい表現でまとめているからです。

記事の前半で、アメプロⅡの特徴や機能について紹介し、後半でこのシリーズのラインナップを紹介していきます。

この記事を読み終えると、アメプロⅡシリーズについて詳しくなり、王道モデルがどんなものか知れて、しかも扱いやすい完成度の高いモデルだということが分かるようになります。

目次

第2形態へと進化したアメプロ!

Fender USAの標準機アメリカン・スタンダード(通称アメスタ)シリーズに代わって2017年にアメリカン・プロフェッショナル(アメプロ)シリーズが登場しましたよね。

ストラトキャスターやテレキャスターなど王道モデルの伝統的な構造は引き継ぎつつ現代のニーズに合わせ基本性能が向上され、王道を知ることも出来て使い勝手も良いことで人気でしたが、昨今、アッシュ材の供給状況が不安定になっていることから、アメプロⅠシリーズは2020年をもって生産完了となりました。

そこで新たに登場したのが今回紹介する「American Professional II」(アメプロⅡ) シリーズです。

新しいカラーも用意されていて、グレードアップされたプレイアビリティや、今回からボディ材として採用されている「ローステッドパイン材」など気になる新要素が盛り沢山のシリーズとなっています。

前モデルとの主な変更点

前モデルとの変更点を比較してみましょう。

American Professional American Professional II
ネックシェイプ モダン・ディープ”C” ロールド・ディープ”C”
ネックフィニッシュ サテンフィニッシュ スーパーナチュラルサテンフィニッシュ
ネックヒール なし あり
ピックアップ V-Mod V-ModⅡ
PUSH-PUSHスイッチ ×
ボディ材 アルダー/アッシュ アルダー/ローステッドパイン
指板材 メイプル/ローズウッド メイプル/ローズウッド
トレブル・ブリード回路
指板ラディアス 9.5R 9.5R
フレットの種類 ナロートール ナロートール

アメプロⅡシリーズの特徴

では、アメプロⅡシリーズ共通の特徴や機能について詳しく見ていきましょう。

「Roolled Deep “C”」シェイプネック

程よい厚みと握りやすさにこだわったおなじみの”Deep C”シェイプネックに丁寧なエッジ処理を施し、丸みを付けて握り心地がよりソフトになって、さらに弾きやすい「ロールド・ディープ”C”シェイプネック」へと進化しています。

初心者2

ちょっと待って。エッジ処理ってなに?

エッジ処理というのは、フレットや指板の角の部分をやすりなどで丁寧に削り丸みを出して演奏性を高める技術の事です。

ネックのフィニッシュもサラサラのサテンフィニッシュから、もっとサラサラになった「スーパーナチュラルサテンフィニッシュ」になっています。さらにスムーズにポジション移動できるようになっていて、長時間のプレイによる疲れが軽減されるようになっています。

フレットは前モデルと同じ「ナロー・トール」フレットが採用されています。

「ナロー・トール」フレットは、ミディアム・ジャンボフレットと比べて幅が狭く、高さが程よくあることでチョーキングがしやすい、初期のフェンダーに採用されていた、背が低くて幅の狭いフレットのようなヴィンテージ感のある弾き心地を再現したものです。

ハイポジが楽々に!「Sculpted Neck Heel」

ハイポジションへのアクセスが快適になる新設計の「スカルプテッドネックヒール」が採用されています。

初心者2

かなり控えめな印象だけど、もっとカットした方が弾きやすいんじゃないの?

フェンダー・エレキギターの伝統的なネックヒールといえば四角い形状のものですが、この形状だからこそ出るフェンダー・サウンドなんですね。よってアイバニーズのエレキギターみたいなネックヒールにしてしまうと、それはフェンダーサウンドではなくなってしまうんですよ。

フェンダーサウンドを守りつつハイポジションの演奏性も高めたのが、この新設計ネックヒールです。

新たに改良を加えた「V-Mod II」ピックアップ

「V-ModⅡ」ピックアップは、フェンダー社ピックアップ部門のチーフ・エンジニア、ティム・ショウ氏が開発したV-Modピックアップの改良版です。

ティム・ショウ氏はフェンダー社以前にはギブソンでのピックアップ開発にも携わっていた人物です。

各弦ごとの音量がアンバランスにならないよう調整されていて、一つのピックアップの中に異なるマグネットが使用されており、フロント、センター、リアの各ポジションで最高のサウンドが出せるように設計したものを、さらに進化させたのが今回の「V-ModⅡ」ピックアップです。

  • V-Mod II Stratocaster Single-Coilピックアップ
  • V-Mod II Telecasterピックアップ
  • V-Mod II Jazzmaster Single-Coilピックアップ

今回のモデルに合わせて上記の3つが開発されました。

「プッシュ/プッシュ・スイッチ」で幅広い音作り

トーン・ノブに設けられた「プッシュ/プッシュ・スイッチ」により、今までのモデルでは出せないようなサウンド・バリエーションが得られるようになりました。

各モデルのスイッチング効果は以下のようになっています。

  • ストラトキャスター :フロントピックアップが常時ONになる。フロント+リア、フロント+センター+リアという組み合わせが可能。
  • ストラトキャスターHSS:リアのハムバッカーからシングルコイルのようなサウンドが得られる。フェンダー独自の「ダブルタップ・ハムバッカー」特許技術により、フロント/センターと音量バランスの取れたサウンドが得られます。
  • テレキャスター :センターポジションでプッシュすると、シリーズ接続になりハムバッカーのようなサウンド得られます。
  • リア・ピックアップを出力が抑えられたヴィンテージ・サウンドに切り替えができます。

前モデル同様に「トレブル・ブリード回路」も装備されてます。

「トレブル・ブリード回路」は、ボリュームを絞った時に高音域が失われないようにする、ハイパスフィルターのような役割を果たす回路です。

さらに磨きの掛かったブリッジ仕様

ブリッジの仕様においても改良が加えられています。

・ストラトキャスター:Cold-Rolled Steel Block

2点支持のシンクロナイズド・トレモロ・ユニットは、冷間圧延成型式(金属を室温で圧迫して延ばす方法)による「コールドロールド・スティール・ブロック」を採用が採用されています。サステインの向上やよりクリアできらびやかさな響きが得られます。

・テレキャスター :Top-Load / String-Through “Bullet” Saddle Tele Bridge

弦の通し方が2つ選べます。おなじみの裏通しとブリッジのサドル側から通す方法があり、好みのテンション感で演奏できるようになっていて、低音弦は裏通し、高音弦は表通しというやり方も可能です!

バレット型の3連ブラスサドルは、オクターブ ・チューニングが合うように高さが調整されていて、3連サドルの欠点が克服されています。

・ジャズマスター:Panorama Tremolo System

JazzMasterモデルには、新開発のポップインアーム式パノラマ・トレモロ・システムが採用されています。従来の滑らかなヴィブラートはそのままに、アームの可変幅が大幅にUPしていて、パーツの精度も向上している事もあってチューニングも安定度も高くなっています。

新しいボディ材「ローステッドパイン」について

今回からボディ材に採用されている「パイン材」について紹介していきます。

パインは日本で「松」と呼ばれる木材のことなんですが、日本で採れる松はギターにはあまり使われていないようです。ギターに使われるパイン材は北米で採れるものが使用されています。

わりと安価に手に入る木材のようで、程よい硬さもあり高域がよく出るのでアッシュの代替材として使用されています。

・ローステッドするとどうなるのか? 

ネック材に使われるローステッドメイプルを例にすると、不純物を取り除いて鳴りを良くすると言うのがありますよね。まあ、聴いただけで鳴りが良いか判断できないですし、ローステッド感というのも分からない感じですね。

・サウンド的には?

サウンド的には独特な暖かみのある甘いサウンドと紹介されていることが多いですが、言われていてみれば高域が少し抑えられていて、ちょっとウォームな感じがします。

「アメリカン・プロフェッショナル II」シリーズのラインナップ

今回の新しいモデル3つを紹介していきます。

American Professional II Stratocaster / Stratocaster HSS

伝統的な作りを受け継ぎつつ現代の技術が注ぎ込まれていて演奏性も高いです。プッシュ/プッシュ・スイッチの採用でサウンドバリエーションが豊富で、このモデルじゃないと出せないサウンドやオリジナリティーもしっかりあります。

HSSの方ではハムバッカーのコイルタップが出来て音量バランスも良いので、さらに幅広いジャンルで使えそうですね。

 

・こんな人にオススメ!

  • 王道モデルをちゃんと知っておきたい
  • 楽器としても扱いやすいものが欲しい!
  • 幅広いジャンルで使えるものを!
  • ステージ・写真・動画映えするものが良い!

American Professional II Telecaster / Telecaster Deluxe

こちらも伝統的な姿を持っていて演奏性も高くなっています。センターポジションでプッシュ/プッシュ・スイッチを使えばハムバッカー的なサウンドが得られるので、もっとパワーが欲しい時などに使えそうです。テレキャスらしいサウンドもしっかり出ています。

Deluxeはハムバッカー2基ともコイルタップが可能でサウンドバリエーション豊富、2volume2toneでレスポール的な使い方や奏法も楽しめそうです。

 

・こんな人にオススメ!

  • 王道モデルをちゃんと知っておきたい
  • ローステッドパインのテレキャスに興味がある。
  • ステージ・写真・動画映えするものが欲しい

American Professional II Jazzmaster

前モデルから伝統的な作りに回帰され、より嬉しい仕様になっています。ブリッジの欠点も克服され楽器としても完成された印象があります。ジャズマスターらしいリッチなトーンも◎ですし、ジャズマスター買うならこのモデルが超オススメです。

 

・こんな人にオススメ!

  • 完璧なジャズマスターが欲しい
  • 王道モデルをちゃんと知っておきたい
  • ステージ・写真・動画映えするものが良い!

「ローステッド・パイン」狙いもOK!

今回のモデルから採用されている「ローステッド・パイン」ですが、テレキャス=アッシュという人には少し抵抗を覚えますよね。でも興味はそそられるわけで、アッシュ材のテレキャスを持ってるならローステッド・パインのテレキャスを手に入れて、弾き比べてみると楽しそうですね。

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